エクセルからsalesforceパターン
今回の事例は2年ほど前に導入したとある卸問屋様の事例です。
卸問屋なので小売店へのルールセールスが中心の営業であり、商談管理などは必要なく、営業活動のマネジメントにsalesforceを利用することを目的に導入が決定しました。
導入前からエクセルで営業マンは毎日の日報で訪問した得意先や商談内容を入力し上司に報告しており、salesforceでの管理もその報告内容を踏襲する形で導入が進みました。
日報管理だけではsalesforceの導入効果が乏しいので営業活動管理の一般的なKPIと従来から同社で管理されていた
- 新規取引先への訪問件数
- 引き合いに情報を得た訪問
- 月別担当者別の訪問件数
などをダッシュボードに追加することにしました。
社長もダッシュボードを見ない
プロジェクトの打ち合わせには営業部長だけではなく社長も参加いただいていたので意思決定もスムーズに進みました。
しかしいざ本稼働すると社長も営業部長もダッシュボードを使わず日報のレポートのみで営業活動を管理している状態で、活用不十分ランクは「重症:入力されてるだけ」になっていました。
社長も部長も打ち合わせには毎回参加されていたのになぜでしょうか?
実は日報や週報を営業マンに書かせている会社はこのようなケースになることはよくあることです
日報は文書という定性的な情報で報告されます。定性的な情報だと上司は詳細の報告を求めたり、またはアドバイスや指示も抽象的になり、次のアクションなどが曖昧な状態のまま報告が完了してしまいます。
そのため訪問件数など実績値を評価しその対策を考えるという業務自体が存在しないのです。
業務が存在しないわけですから「ダッシュボードができたのでさぁSFAをやれ」と言われてもできませんというのが実情ではないかと思います。
対策は習慣にするだけ
しかし、何も難しいことはありません。習慣になっってないだけなのです。
まず評価する数値を社長が決めます。
その数値を毎週会議で確認し次のアクションをどうするのかを営業担当者に報告させれば良いだです。
すぐには成果は出ませんが3ヶ月以上やり続けると
- 新規の訪問を増やすにはどうすれば良いか?
- 引き合いをもらうにはどうすれば良いか?
ということを各担当者が自発的に考えるようになります。
たったこれだけのことでsalesforce導入の効果は高まるでしょう。